2026/03/07
この世の人間の9割以上が屑だ。自分も例に漏れず屑として生きている瞬間があって、そんな自分がさっさと死ねばどれだけ楽になるかと思案しだして行き詰まって、落ち着こうとして、外に出る瞬間がある。
屑として生きている瞬間の連続がいつしか永続して、染み付いて、離れなくなったように見える世界中の屑を呪いながら生きている。
演劇を見る。とか、アーティストのライブに行く。とか、そんな瞬間に舞台に立っている人間が輝いて見える。人間って悪くないや、と思える瞬間がある。この人たちにも私が嫌悪するくらいの屑として生きている瞬間があるのかもしれないが、それはそれとして今私という存在が存在することの肯定感さえ押し上げてくれるほどの人間が目の前にいる瞬間がある。
その瞬間が見たい。こんな屑(自分)死んでしまえと思っている自分はまだ救済されたいと思っている。それ自体も少し希望だったりする。人にも美しい瞬間があるなら、
冷たい風とすれ違って頬や手の甲を冷やす。それでも一度外に出たらどこかにたどり着くまで歩かなければならない。早く行き倒れたい。くだらない日常へまた帰る。
Linne
今は使っていない財布を小銭入れ代わりにして、外に出た。少し音楽を作るようになって、それ以前の自分なら、趣味じゃない、つまらないと途中で飛ばしてしまうような曲も聴くようになった。ハマるとかハマらないとかは少しずつどうでもよくなっていく。
たびたび夢を見る。過去の自分が、今はもう会うこともなくなった人々と会話をしている夢を見る。楽しそうでもつまらなそうでもない自分。気づけば排他的になってしまった現在の自分を責められているような気がして、それは心苦しい。しかし、その夢を見たことを思い出して安堵する自分もいる。現在の自分を非難する自分だ。
書かないとやらないから、書くのは、トクマルシューゴの「Linne」をサンプリングしてBreakcoreを作ろうと思う。
散歩をしていると、ふと洗剤のような香りがすることがある。昼間はあんまりしないのに夜だと香ってきて、場所もだいたい決まっている。部屋にこもってパソコンの前でうんうん唸ってるのだけが音楽ではないような直感があるけど、手段も努力も持ち得ない。
タイトル無し
知人が窃盗で逮捕された話を聞いた。6年以上会っていないし、連絡を取り合う程でもない仲だから、すぐには忘れられる話だと思った。しかし、それからずっと頭の片隅でその話がループしている。
自分の体の輪郭を飛び越えて何かを奪う。
取り込むような、それがずっと異物として自分の体内に残り続けるような感覚は、未来永劫気持ち悪いまま滞留しているのだろうか。
盛岡の秋は仙台よりもいくらか寒く、大通りにも廃墟のような建物が平然と構えている。それを捉えた写真は先日気狂いをおこして消してしまった。今、写真フォルダには1枚も写真が入っていない。
自分にずっと失望し続けている。期待もしている。まだこの体にしがみついていたいと思っている。自分の体にしがみついてしかいられないという事実が面白くさえある。だから苦しいのだ。
夜は暗く、まちが明るいから、雲が空を覆っているのかもよくわからない。灯りの少ないまちで見た空が、どうだったかを思い出すことは難しいかもしれない。
落ち葉でまみれた道路の上を歩く。
言葉は暗く、あまい香りの木。
話がしたいということも、口を閉ざすことも、くたばるまで。歩き過ぎて、帰り道が遠い時はどうすればいいでしょうか。
絶後
なんとなくいつもは曲を触るときにしか使わないヘッドホンを持ち出して外に出る。外音をよく取り込む開放型のヘッドホンから、鈴虫の鳴き声がすり抜けた。外が幾分か涼しくなったから散歩に出ているのだけれど、改めて秋は近い。
オリジナルの曲を作ることにまだあまり意味を見出せなくて、他人の曲をいじくって遊ぶことが楽しい。
自販機の撤去が日に日に増えている気がする。
散歩圏内の自販機がなくなったときが終末かもしれない。
何もできない己にずっと反吐が出ていた。最近は咳が止まらない。二週間。この自己嫌悪を抱えて生きることが楽しかったり、苦しかったりする。どんなに離れようとしても離れられない自我と共に生きるって楽しいのだろうか。楽しむことしかできないけれど。
眠る夢の中の淡い空想が、現実にも妄想にもなりはしないまま流されていく。自分はずっと、立ち止まっているような気がする。
仕事にはいつも現実味がない。もっと、
立ち止まった自分の前を流れていく。夢と同じように音楽も、そんな瞬間がある。
夜半
久しぶりに夜に外へ出た。暑い夜を歩きたくなかった。
雨が降っていたことに気づいたのは外に出てからだ。
コインランドリーの明かりが落ちて、そこは24時間営業じゃないと知る。
冷たい雨粒がまだ全身を少し打つ。
羽虫とすれ違う。
壊れてしまったと感じる。
人や関係や生活や身体。
こんなにも人にまみれ、侵され、支えられながら、雨が少しずつ強まっていく。
窓の桟に手をかけて外を見る。
小雨がずっと続いている。
ずっと同じことを言っている
10/4
なんとなく散歩をしていると、無意識のうちに「ここより先にはいかない」というルールが出来上がっていることがある。
ふとした瞬間にそんな見えない境界線を越えようとする瞬間があって、また一つ新しい道に足を踏み入れる。遊歩道が長く続いている。何度も通った遊歩道のことを思い出す。記憶に向き合うときの遊歩道はどこまでも長く続いている。気づけば来た道に戻っている。
どこまで言葉を吐いて人と関わって生きていくのか。ひたすらに気が滅入る。夕方の匂いがする。公園の汚れた椅子に座る。まだ遊歩道を歩いている。
